- ホストに入れあげ 夢中の女 身やつし酔えても 金足らぬゼロ 困り喚き 春をひさぐ ソープへ
- ほすとにいれあげ むちゅうのおんな みやつしよえても かねたらぬぜろ こまりわめき はるをひさぐ そーぷへ
ホストに入れあげて夢中の女。熱中してその快楽に酔えても金が足らず、もうゼロだ。困って喚き、身体を売る。ソープへ。
ホストにハマった女性のお話第2弾です。
前作『ホストに入れあげ夢中の娘』とかなの組み合わせがちょうど半分――23字――異なるこのバージョンは、ほぼ同時期に作成したもの。
より生々しい内容なので、発表するのを控えていたのです。
でも先日、ホストに貢ぐお金を稼ぐために近年は海外まで行って売春する女性がいるというニュースを見て、公開しようと思いました。
詳しい事情は分からないけれど、なんとも切ない気持ちになります。
語法について。
慣用句の「入れあげ」と「身やつし」は前作に引きつづいて使用しました。
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「金足らぬゼロ」の「足ら」はラ行五段活用動詞「足る」の未然形で、文語寄りのことばづかいです。現代口語では「足りる」のほうが一般的でしょう。しかし、「足る」も折に触れ見聞きします。
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「困り喚き」の「喚き」には、いわゆるメンヘラ的な雰囲気も表せているでしょうか。
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「春をひさぐ」はもと文語表現ですが、婉曲的に用いられることがままあるでしょう。
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内容の変化に合わせてか、「娘(こ)」から「女(おんな)」という突き放したような強めの言い方になりました。
前作と比較しながらご覧になり、語句が一部重なりつつもこれだけ様変わりするかなパズルの面白さ、そして日本語の豊かさを感じていただければと思います。


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