プロポーズ

  • プロポーズ 指輪とり出し 愛込め願う 泣き濡れ身を寄せ 手伸べ笑む 空にも満月 はや幸贈る
  • ぷろぽーず ゆびわとりだし あいこめねがう なきぬれみをよせ てのべえむ そらにもまんげつ はやさちおくる
  • プロポーズ。指輪をとり出し、愛を込めて願う。彼女は泣き濡れて彼のもとへ身を寄せ、手を差し出して笑む。空にも満月が顔を覗かせ、はやくも幸を贈っている。

プロポーズの情景を描きました。

恋愛をテーマにした作品をいくつか作ってきて、ハッピーな内容になったのはこれが初めてです。
「あ~んのかな46文字を過不足なく用いる」条件を考えればお分かりのように、かなパズルではただでさえ内容のコントロールがままなりません。しぜん、求める文脈に固執すると行き詰まる局面がより多くなります。幸せな結末になるよう心がけた今回は、その通りつぎつぎと壁にぶつかって何度も諦めかけました。
でも苦労のすえにきっちりと収まり、すべてが報われたというものです。

語法について。
「手伸べ笑む」の「伸べ」は「差し出す」。「救いの手を伸べる」などと使われますよね。指輪をはめてもらうために差し出したのか、はめてもらった手を差し出し――てウットリ眺め――たのか、どちらの解釈も可能でしょう。訳では前者にしましたが、お好きなほうで受けとっていただければ。

内容の点から、タイトル、彼の行動、彼女の行動、2人を祝福する夜空、というように奇数句で区切ることができます。その終わりがいずれもウ段で揃ったのは、偶然にせよ気持ちがいいです。

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