炎燃え、ぶれぬ瞳。

  • 炎燃え、ぶれぬ瞳。「呼吸の型を練り上げ統べよ 全パワーで血腥い鬼滅しろ やるぞ!」
  • ほむらもえ ぶれぬひとみ こきゅうのかたを ねりあげすべよ ぜんぱわーで ちなまぐさい おにめっしろ やるぞ
  • 煉獄杏寿郎の瞳のうちは炎が燃え盛り、一切ぶれない。「さあ諸君、呼吸の型を練り上げてコントロールするんだ。そして全ての力を用いて血腥い鬼どもを滅しろ。やるぞ!」

マンガ『鬼滅の刃』の2作目です。

前言し、またも原作を読まぬままに作成しました(後述しますが、完成したあとに1冊購入)。
ふたたび作ろうと思い立ったきっかけは、最近になってしっかりと聴いたLiSAさんの曲『炎』の読みが古語風の「ほむら」であると知ったこと。古典好きの身として、このことばを用いてぜひもう1度挑まねば、と触発されたのです(昔から流行に乗るのがヘタクソですが、今更ながらに素敵な曲ですね)。
さて、炎の使い手といえば、主人公の竈門炭次郎ではなく煉獄杏寿郎であるらしい。その出で立ちはネットや書店のポスターなどで目にしていたものの、ずっと炭次郎が成長あるいは変身(?)した姿だと思っていたのです。
そんなひどい無知ぶりでスピンオフ的な作風にするのはいかがなものかと迷いつつ、でも「炎」が不可欠のキーワードだしとても人気のあるキャラクターのようだからと、今回は彼を主役にした作品にしようと決めました。
3時間ほどで完成した内容を一言で説明すれば、闘志溢れる煉獄杏寿郎が後輩たちを鍛え叱咤しながら戦いでは自ら先陣を切っていく図、といったところでしょうか。いい感じに仕上がったと思います。

作成について。
メラメラ燃えるといえば目しかないと、まずは「炎燃え 揺るがぬ瞳」とすぐに決まったのですが、中盤辺りで「呼吸の型」が使えそうだと直感し、「か、ゆ」がかぶる「揺るがぬ」を「ぶれぬ」へと変更。また、その流れで前作同様にタイトルとして使用する予定だった「鬼滅の刃」についても、「き」が重複するので止めにしました。
途中で大きく路線を変えながらも、最終的に「呼吸の型」を盛り込むことができたのはうれしいことです。このマンガの最大のキーワードの1つですから。
同じく重要なキーワードの「全集中」は「う、ゆ」がそれぞれかぶっているのでどうやっても使えないけれど、せめて「全」だけでも入れようと試み、その結果「全パワーで」が生まれました。
「呼吸の型」と並んでポイントになったことばは「血腥い」です。鬼たちの形容にピッタリなこの表現は「ちなまぐさ」まで拾い出した状態で候補に挙がっていたものの、「鬼」の修飾語にしようとすればあとにつづくのは「い」か「き」。でも、どちらも「鬼滅の刃」に含まれているから使えません。それが、「呼吸の型」に切り替わったことで採り入れられるようになりました。この辺りの組み合わせの機微はかなパズルならではであり、そこがまたこのことば遊びの魅力でもあります。
なお、完成してから気づいたことですが、「鬼滅しろ」は、読みは「きめつ」ではないけれど表記が重なりました。このマンガの術語としてであれば、そのまま「鬼滅しろ」でもおもしろいかもしれませんね。

語法について。
「練り上げ統べよ」に関して、呼吸法や気功法の世界では呼吸や気を「練る」という言い方をします。格闘系のマンガや小説が好きな方なら聞きなじんでいるのではないでしょうか。ところで、作り終えたあとに煉獄杏寿郎が活躍したという第8巻を購入して読みました。3句目以降は彼の発言になるので、その言い回しと原作のそれとに大きなズレがないかを確かめたかったからです。その点は問題ないようですが、敵のセリフに「その闘気 練り上げられている」というものがありました。
「統べ」るは支配・統御する、要するにコントロールすることです。
「全パワーで」のように漢語とカタカナ語を組み合わせるのは不自然ではありません。たとえば「全エネルギーを使い果たす」などと言います。
「鬼滅しろ」の「滅しろ」は、サ行変格活用動詞「滅する」の命令形です。サ変動詞の命令形は2つあり、今回用いた「~しろ」ともう1つは「~せよ」。じつは「滅せよ」の形でも作成しており、こちらのバージョンは炭次郎をメインに据えています。内容的に似通っているので発表するかは分かりません。機会があれば。

最後にデザインの話ですが、作品右下にある大きな文字「炎」のすぐ右横に「煉獄杏寿郎」が来るよう配置したのは、「炎と書いて煉獄杏寿郎と読む」という振り仮名の意図を込めているからです。「先生がいなければいまの私はなかった」といった振り仮名の自由さは日本語の大きな特徴であり特長でしょう。それを活かした、ちょっとした遊び心です。

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