- 月火水木 金土日る 余裕ひまメシ 冴えぬ(汗)おこ (笑)ふて寝 ヤベ、バレそ…ほろり 涙を呑む
- げつかすいもく きんどにちる よゆうひまめし さえぬあせおこ わらふてね やべばれそほろり なみだをのむ
月火水木金土日は繰り返す。何事も上手くいって余裕。ひま。お腹減った、メシーッ。なんか冴えない。(汗)。おこ。(笑)。ふて寝。うわヤベ、バレそう…。ほろり。涙を呑む。
日々のさまざまを描きました。
そもそもは、「月火水木金土日」でかながかぶっていないことに気づいたのが始まりです。
でもなかなか上手い具合に進展していきません。最近になってきっかけがつかめ、着想してから4~5カ月でようやくまとまりました。
語法と内容について。
まずは1・2句の「月火水木 金土日る」からご説明を。
もちろんこんな動詞はありません(笑)。組み合わせが軌道に乗り出すとユーモラスな作風になりそうで、「月火水木金土日」のままではちょっと物足りない気がしてきました。そこで月~日が繰り返すことを面白く表現する方法はないかと考えていたところ、「月火水木金土日」に「る」を付けて動詞化するのはどうだろう、と思いついたのです。
名詞に「る」を付けて動詞化するのは古来見られること。いずれも手持ちの辞書をペラペラ眺めていて偶然に見つけたのですが、「退治る」や「道化る」なんて動詞もあるようです。現代でも「サボる」「メモる」「ググる」「事故る」などなど、日常的に使われますよね。
「月火水木金土日」に「る」を付けると、月曜日から日曜日までの1週間がグルグルと循環しているような動きが感じられませんか。私はいけると思い、採用しました。
ただし、基本的にかなパズルでは一般的でないことばづかいを用いるべきではありません。それを許してしまうとデタラメな表現にも言い訳が立ち、かなパズル作りの難しさが有名無実化するからです。口語で作るのであれば、現代の日本で通用しているふだん見聞きすることばづかいで構成すること。それが原則です。
「月火水木 金土日る」に関して、「る」が余ったから苦し紛れにくっ付けたと思われては困ります(汗)。もしこの表現にご納得できないということであれば、「あせ」を「あせる」に、あるいは「おこ」を「おこる」にしてご覧ください。
「(汗)」と「(笑)」については説明を要しないでしょう。私はどちらともめったに使いませんが、せっかくなのでここまでのお話しで1回ずつ紛れ込ませてみました。
「(笑)」は使用される場面でニュアンスに違いがありますよね。本作で使用したイラストの女性は、無垢な笑顔にも空虚な嘲笑にも受けとれ、いい表情をしています。
「おこ」は「怒る」の「おこ」。じつは、作成中にはこのような言い方がじっさいになされているか定かでなく、ありそうだと当てずっぽうでネット検索したらあったという次第です。
Wikipediaによると「おこ」には6段階あり、最上級は「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム(神)」なんだとか。なんのこっちゃ。
ただ、思い返してみると3段階目「激おこぷんぷん丸」のことは数年前に姪から聞いていました。だから「おこ」が思い浮かんだのかもしれません。ちなみに、6段階のなかではこの「激おこぷんぷん丸」がいちばん流行したとのことです。ってやっぱりなんのこっちゃ。
「涙を呑む」だけまっとう(?)な慣用句になりました。「を」を使用するためです。
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