- 鬼滅の刃 炭治郎よ 禰豆子を元へ ひるむな負けぬ 笑み行くぞ 力合わせて 鬼ほふり去れ!
- きめつのやいば たんじろうよ ねずこをもとへ ひるむなまけぬ えみゆくぞ ちからあわせて おにほふりされ
鬼滅の刃。炭治郎よ、禰豆子を元の姿へ戻すのだ。強くてもひるむな、決して負けない。希望をもって行くぞ。仲間たちと力を合わせて鬼をほふり去れ!
マンガ『鬼滅の刃』です。
映画を含めて歴史的なヒットを記録し、新型コロナウイルスに明け暮れした2020年にあって明るい話題をもたらした同作で、X(旧ツイッター)に先日書いたことを実践してみました。
つまり、原作にもアニメにも映画にも小説にもほぼまったく接しないまま、ネットの情報と世間の空気感だけで作るというもの。
はたしてその結果やいかに。
いろいろと苦労し時間もかかったけれど、おおよそのあらましを描くことができたのではないかと思います。掲載誌『週刊少年ジャンプ』の標語である「友情・努力・勝利」もそれなりに盛り込めたのではないでしょうか。
さまざまな年代の人たちが読んでいるとはいえ基本的には少年マンガなので、子どもたちがすんなり理解できる内容にしたいととり組みました。難しいことばは「ほふり」くらいですし、その点でもまずまず納得です。
*
いっぽうで少し穿った見方をすると、表面をなぞるだけになった印象があります。通り一遍というか、オリジナルを味わっているからこそのもう一歩踏み込んだ表現がない。「ひるむな」「負けぬ」「行くぞ」「力合わせ」などは大抵の戦闘系マンガで使えるでしょう。じじつ味わっていないのだから、当然といえば当然のことかもしれませんが…。
かなパズルの実験的な試みとして、なかなか興味深い体験ができたと感じています。
ただ、なにぶんオリジナルに触れていないため、作成中はずっとつかみどころがなく、いざ完成してもあまり手応えや達成感が得られませんでした。このやり方は、おそらく最初で最後になりそうです。
*2022/01/11追記*
初出時は
鬼滅の刃 炭治郎よ 禰豆子を元へ 行くぞひるむな 笑み負けぬ 力合わせて 鬼ほふり去れ!
でしたが、語句の配置を少し変えてみました。
*2025/09/10追記*
訳にあるとおり、「笑み」は「希望を捨てず」といった意味合いの比喩的な表現です。
原作をほとんど読み、アニメも映画も観た現在の視点からすると、戦いの最中に伊之助や善逸がちょくちょくふざけるように、真剣な場面でもフッと肩の力を抜く、そういったことを表しているとも受けとれるでしょうか。
コメント