コロナのち晴れ!

  • 世界変貌 胸ふさぎ 行方読めぬも 巣にやどり 空見上げ手出し 終わる日を待つ コロナのち晴れ!
  • せかいへんぼう むねふさぎ ゆくえよめぬも すにやどり そらみあげてだし おわるひをまつ ころなのちはれ
  • 新型コロナ――という悪天候――によって世界の様相はすっかり変貌し、不自由な日々に胸がふさぐ。さきの行方は未だ読めないけれど、無駄な外出は控えて巣ごもり生活を心がけ、空を見上げたり窓から手を出したりして状況をうかがいながら、コロナが終息する日を待とう。のちにはきっと晴れるさ!

新型コロナウイルスの2作目です。

タイトルでもある「コロナのち晴れ!」のフレーズからご想像がつくように、コロナを雨――悪天候――に喩えて表現しました。
まずはその内容に沿ってご説明を。
台風のような悪天候時は、いつもの見慣れた景色が一変します。辺りは薄暗くなり、風雨が打ちつける。予想外の被害が発生する。思わず胸がふさぐというものですよね。行方も不安定で正確には読めないから、身を守るためにもこういうときは家でじっと耐え忍ぶのがいちばん。過ぎ去れば必ず晴れが訪れます。
コロナ禍でははるかな長期戦を強いられていますが、以上の状況はある意味近い環境であると言えるのではないでしょうか。
それまでの生活スタイルとはまるで変わり、いろいろと自由が利かないしさきも見通せません。精神的にも欝々としてきます。でも、だからといってヤケッパチになって外に出るのではなく、我慢しながら可能なかぎり巣ごもり生活をすることが、結局は被害を最小限に抑えられる。ワクチン接種も進んできているし、有効な治療薬もいずれ開発されるでしょう。コロナ一過、遠からず晴れ間がのぞいて来るはずです。

悲観的な内容の前作とは打って変わり、今回は希望を感じさせるものになりました。
楽観視できない状態がつづいてはいますが、せめて心持ちは明るくありたいです。

作成について。
「コロナで世界 変貌し 行く末読めぬ」といった感じで浮かんだのが始まりです。
中盤までに候補として挙がっていた句「空見上げ」によって天候のことが意識されていたのでしょう、余った文字群から「のち晴れ」を見出したのが最大のポイントでした。すぐさま「雨のち晴れ」をもじった「コロナのち晴れ」をタイトルにしようと決定。
さあ、問題はそのタイトルに見合った文脈に整えられるかどうか。かなパズルで思い通りの内容にすることはなかなかに困難ですから。
あれやこれや試行錯誤した結果、いい具合に収まりました。すぐあとの語法のところで述べますが、コロナや天候に絡めた比喩表現をさらに加えることができ、修辞面でも満足です。

語法について。
「巣にやどり」は巣で暮らす、つまり家で過ごすこと。悪天候下での基本的な対処法を表すとともに、コロナ禍ですっかりおなじみになった文句「巣ごもり生活」ともピッタリな表現になりました。
「空見上げ手出し」は、天候を確かめる様子です。空を見上げたり、窓――や軒下――から手を出して雨の降り具合をうかがったりしますよね。これがコロナの状況を確認する比喩であることは容易にお分かりいただけるでしょう。
最後に、「終わる日を待つ」に関して、豪雨や台風といった比較的短時間で過ぎ去るものをふつう「終わる」とは言いません。でも、一定期間持続する天候についてであれば、たとえば「長らくつづいた梅雨がようやく終わった」などと表現します。コロナ禍も同じです。

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